Kuu-Deskの一言

■生きる力【夢】もう一度ジムニーに乗りたい

こんにちは、Kuu-Deskです。いきなりですが皆さんには叶えたい「夢」ってありますか?諦めきれない「夢」、一度は諦めたけど心残りの「夢」ってありますか?

もしあなたに「夢」があったなら、当時の想いを胸に思い起こしながら、もし「夢」が無ければ、新しい自分に出会うつもりで読み進めて欲しいと思います。

私には少し昔に抱いていた「夢」がありました。

その「夢」が生まれたのは2014年の夏。

それは

「自分の車でドライブしながら全国の神社、温泉地を巡りたい」

今考えれば、この少年のような夢が当時は大真面目で本気でそう考えていました。

 

本記事のテーマ

■生きる力【夢】もう一度ジムニーに乗りたい

 

 

■2014年、夏【大きな決断】

 

当時、私は28歳。

会社が休みの日は、ほぼほぼ家で映画を見るかゲームをするかの日々を送っていました。

いわゆる根っからのインドア派ってやつですね。

例えば仕事場が新宿ならば、仕事終わりに仲間と一杯飲みに行ったり、高島屋や東急ハンズにふらっと入って買い物したりなど、多くの方が普段から意識せずとも自然にされていることかと思います。

私の場合、仕事が終わったら直帰します。

特別用が無いなら直行直帰が基本なんですよね。

少しでも早く帰ってコンビニ弁当を食べて、猫とじゃれながら映画を見る方が楽しくて、より充実しているように感じていました。

こんなにも家にいる事が大好きな私だったので、車の免許を取得するのも遅く27歳の年で車(MT)とバイク(中型)を取得しました。

それも後々、運転するかもしれないからという気持ちからで、すぐ乗りたいという気持ちは無かったのが正直なところです。

それにゲームの世界ではすっかりレーサーでしたので、わざわざリアルで乗りたいとは感じていませんでした(笑)

それからしばらくして

1本の動画と出会いました。

それがこちら

 

大雪の中で「ジムニー」がトレーラーを牽引する動画です。

当時、ニュースにも取り上げられかなり話題になったのを覚えています。

この動画を初めて見た時、私は衝撃を受けました。

「なんだこの小っさい車は!!スゲー!!!引っ張ってるよ!!!」

もぅ釘付けです。

それまでレーサー気分で男ならスポーツカーに乗らなきゃ♪なんて考えていた自分

車に乗るなら速い車に乗りたい♪と考えていた自分

その真逆をいくこの「小さい車」は私に新しい魅力を教えてくれました。

まずこの「小さい車」はなんていう車なのか?メーカーは?

ゲームでスバルやトヨタ、マヅダ、BMW、ダッジ、FORD、ポルシェ、パガーニ、マクラーレン。。。

そんな誰しもが羨む高級車達の中に出てこないこの車は何というのだろう。。。

動画のタイトルには「samurai spirit SUZUKI Jimny660cc」と。

スズキ?。。トラック。。バイク。。。

正直、スズキのイメージがそれしか無かったんです。

「ジムニー」?

今までカッコイイと考えていたのは地面スレスレのボディ、バックファイヤーが出るマフラー、エアロがカスタマイズされウイングが取り付けられ、スモークが張られたウインドゥ。

アクセルを開けた時の背中をグッと押す乱暴な程パワフルなエンジン、そしてスピード。

その全ての逆をいくのが「ジムニー」

硬派で、良い意味おじさん臭くて、泥んこ大好き的な少年っぽさもある、そしてオフローダー最強。

スピードや軽快さとは程遠く乗り心地は元より求めていない車。

なぜ自分が車に対して思う理想とは真逆の「ジムニー」に吸い込まれていったのか、当時は解りませんでした。

今でこそ、一つ上げるなら

「唯一無二の存在」

といった所でしょうか。

ぐんぐん引き込まれていき、気付けば「ジムニー」専門のディーラーさんの元へ足を運んでいました。

東京都福生市に本店を構える「コンドーオート」さん。

この時から、本当にお世話になったお店です。

純正の新車から、中古車、フルカスタム車まで、ジムニーの事なら何でも任せなさいってお店。

店長をはじめ、スタッフの方々も実際にジムニーレースに出られている程、皆さん本気な方々です♪

私のいきなりの訪問にも関わらず、丁寧に「ジムニー」の紹介をして下さいました。

そして。。。

買っちゃう(笑)

初めて「ジムニー」を見に行ったその日に

試乗もせずに

そのまま契約しちゃったんですよね(笑)

完璧に勢いです☆

 

人生で初めての車が「ジムニー」ってなんか素敵だなって♪

しかも新車で☆

勿論、フルローンですけど(笑)

 

 

■人生の豊かさとは、【行動して気付く自己肯定感】

 

納車され「ジムニー」に初めて乗ってお店から出た時。

本当にドキドキワクワクで全てが明るく輝いて見えました。

もぅ気絶寸前(笑)

あまりに嬉しくてシートベルトを締めるのを忘れていた私。

気付いたのはだいぶ走ってからでした。

ここから私の生活は一変。

「ジムニー」のある生活。

こんなにも乗ってて楽しいって思う車があるんだろうか、何かにつけて乗る口実を作っては乗っていました。

以前から、心に抱いていた「夢」

それは「自分の車でドライブしながら全国の神社や温泉地を巡りたい」

これを「ジムニー」で叶えていくんだと考えると嬉しくてたまりませんでした。

お陰で今まで仕事が終わったら直行直帰型の私が、更に輪をかけて爆速で家に帰るようになりました。

そして「ジムニー」に乗る♪

それに飽き足らず、仕事場への通勤にも乗るようになりました。

決して乗りやすいという訳ではありません。

高速巡行は正直80kmが限界、100kmまで速度を上げると安定性に少し不安が出てきますしエンジン音もかなりします。
振動も強いので、2時間程運転すると手が痺れてきちゃいます。

必死こいて走っている感が強いのが「ジムニー」です。

横風にも煽られやすくてハンドルが持っていかれる感覚を何度も味わいました。

「僕が得意なのはこういう所じゃないんだよね」ってジムニーが言いながら走っているような感じがありました(笑)

そんな「ジムニー」の出番が来たのは冬。

雪です♪

当時、私が住んでいた地域は東京都でありながら冬になると気温は0℃以下になり豪雪で毎年、電車が止まる日があるんです。

いつもなら、電車が動くまでひたすら待つだけなんですが、今年から違います♪

「よっしゃ♪ジムニーで行くぞ♪」ってね☆

やはり走破性に特化してるだけあって、雪道なんてへっちゃら♪と言わんばかりにグイグイ進んでくれます。

4駆ならではの安心感と車重が軽いので雪道でもまるで雪の上を走っているかのような軽さ。

山道でも、砂利道でも、ぬかるんだ道でも、悪路であればある程、ジムニーは輝くんだなってこの時に感じました。

こうやって日々、ジムニーの事をどんどん認めていく自分がいました。

最初は名前はおろか存在すら知らなかったのに、自分の理想とは真逆の車なのに、何故か日々愛着が沸いていく。

そのジムニーを好きになっていく過程が、いつしか自分自身を認める事に繋がっていきました。

身長が低く、意見力が無く、Yesマン、リーダーシップなど皆無、チームワーク力もない自分。

自己啓発本や動画を見ると「自分の良い所、ありのままを受け入れよう」とか言ってる訳ですよ。

はぁぁぁ?

ってなるんです。

自分の嫌いな所はいくつも出てくるのに、良い所は一つも出てこない。

それが私の人生でした。

どこか、ジムニーに重ねていたんだと思います。

理想と現実。

でもそれでいいじゃないか♪

お前にはこれがある☆

そうジムニーに教わった気がするんです。

自分の良さなど今でも判りませんが、それでも「今、生きてる」「必死に走ってる」それだけで幸せじゃないか。

「オールマイティに何でもこなせなくたっていいじゃないか」「不器用でいいじゃない」

「それがお前なんだから」「何より今、笑顔になれればそれがお前の良い所だ」って。

最高の友達が出来た気分でした。

メンテナンスでディーラーさんにジムニーを持っていく度に、フルカスタマイズされたジムニーを見ていたので、最初はいつかはガッツリとカスタマイズしたいなぁと思っていました。

でも、今は自分と歩幅というか生き方が合ってる気がしていたので、カスタマイズしないでおこうと考えていました。

いつしか、自分が一つ成長出来たと感じた時にカスタマイズしよう♪

そう心に留めていました。

 

 

■2016年、春【突然の別れ】※閲覧注意写真あり

 

雨がしとしと降る夜道、夜23時頃の事。

私は職場の同僚と今の奥さんを乗せて帰宅途中でした。

いつものようにジムニーの乗り心地を噛みしめながら下道を走らせていました。

 

すると突然、目の前が真っ白になり、次に全身に強烈な衝撃を受けました。

耳に突き刺さる、激しい衝撃音。

不気味にうなるジムニーのエンジン。

屋根に当たる雨音。

何故か点滅しているハザード。

車内に立ちこむ煙、鼻をつく嫌な臭い。

そして顔面と胸の激しい痛み。

事故だ。。。

同僚と奥さんの痛そうにうなる声。

自分が事故を起こしてしまったのか、事故に巻き込まれたのか。

状況がつかめぬまま車外に出た。

耳鳴りがする中、辺りを見回すと、車の破片が散乱していた。

私の後ろを走っていた運転手の方が発煙筒を炊いてくれた。

私は身体に力が入らず、植え込みに座りこんでいた。

同僚と奥さんも私と一緒にいた。

「みんな生きてる」

今確かに解ることはそれだけだった。

私はショック症状を起こし、身体全身が痙攣していた。

事 故 概 要 】

事故当時、私は片側2車線の幹線道路の右車線を走っていた。

そこに対向車がセンターラインを越えて私のジムニーに突っ込んできたのが今回の事故内容だ。

お相手様は仕事で疲れていたのだろう、運転しながら寝てしまっていたのだとか。

車は拘束力を失い、まるで私の車に吸い込まれるかのようにセンターラインを越えたのだ。

衝撃の直前に目の前が真っ白になったのはお相手様の車のヘッドライトだった。

後で聞いた話だが、お相手様の車はフロントボディが潰れ、車外に出られない状況だったそうだ。

救出されたのち、すぐにICUに入ったとの事だった。

居眠り運転は本当に恐ろしい。

後日談として、社内で私が事故に見舞われた話が広まった際、自分の部下の一人から

「自分の兄貴は高速で居眠りしてしまい、壁に衝突して亡くなりました。危なかったですね。本当に生きてて良かったです。」

と言われた。

気付いた時には手遅れになりかねない「居眠り運転」

皆さんも本当に気を付けて欲しいと思う。

救急車で運ばれる時、私の元に警察官がやってきて言いました。

「同乗者の方がご実家の電話番号を教えて欲しいとの事でしたので、紙に書いて下さい。」

私:「わかりました。あのすいません、二人に伝言をいいですか?」

警察官:「はい、どうぞ」

私:「ごめんねって伝えて下さい」

警察官:「わかりました、伝えておきます」

若い警察官の方でしたが、毅然とした態度に涙が溢れました。

幸い、奥さんも同僚も私も大きな傷はありませんでしたが、奥さんは今でも右手に僅かに痺れが残り後遺症となってしまいました。

そして愛する私のジムニーは一発廃車となりました。

対向車と正面衝突した事故だったのですが、衝突の直前に無意識で左へハンドルを切っていたので、真正面には当たらず、右側を削るような形で衝突していました。

私のジムニーは事故後、お世話になっていたディーラーさんの元へ運ばれていました。

後日、奥さんと様子を見に行った際にスタッフの方から

「痛かったでしょ~?ドライブシャフト折れてたもん」

えぇぇぇ。。ドライブシャフトが折れた。。。

でもなんだろう。

何故か損傷個所はそこまで大きくないように見える。。。

この不思議な気持ちをスタッフの方に伝えると、正にこれこそが「ジムニー」の真骨頂。

強靭な骨組みを持つ、クロカンならではのラダーフレームのお陰との事でした。

梯子構造のフレームはそっとやそっとの衝撃では歪まないのだとか、強靭な作りで衝撃から守る。。。

私達は守ってもらったんだとその時悟り、ジムニーに改めて感謝をすると共に、亡き我が友を撫でながら、「ありがとう」と言いました。

ICUに入ったお相手様も1ヶ月後に一般病棟へ移り回復中との事でした。

後日、現場検証の為、警察署へ赴き調書を取っている際、私とは別室にいた奥さんは警察官の方から

「よく生きていましたね。」

と言われたそうです。

私の車にはドライブレコーダーを積んでいなかったのですが、お相手様の車のドライブレコーダーに一部始終が記録されていて、その映像を見た素直な感想だったのだそう。

改めて、生きるか否かの事故だったんだと鳥肌が立ちました。

 

今回の事故で一人も死亡者が出なかった事が本当に不幸中の幸いだったと心から感じました。

 

 

■恐怖のフラッシュバック【リハビリの日々】

 

当時の事故映像は今でも鮮明に、走馬灯のようにフラッシュバックします。

事故後、何度か車を運転しようと試みましたが、レンタカーに電話をかけようとすると手が震えるんです。

今日もダメだ。。。。

母は電話で

「もぅ乗らないほうがいい、車は危ない」

母は私を気遣うつもりで言った言葉なんだと思います。

というのも私の父も交通事故を過去2回起こし、以後「乗らない」選択をしていたんです。

この時、私も後部座席でチャイルドシートに座っていました。

恐らく、事故体験からの教訓なのかと。

でもその言葉達は私を委縮させ、絶望させました。

小さな「ジムニー」に自分を投影して「一緒に成長していこう♪」、そう心から思っていたからです。

その志をいとも簡単にポキッと折られたような感覚でした。

なんとしてもまた乗れるようになりたい。。。

大袈裟に聞こえるかもしれません。

私一人だけが乗っていて事故で死ぬなら全く構いません。

でも、大事な家族や親友を乗せて運転する。

この重圧と恐怖感は私には耐えがたいものになっていました。

そんな想いを知ってか知らずか、奥さんは仕事の休みで連休があると旅行計画をよく立ててくれました。

癒しの為ではありません。

「車」の運転です(笑)

奥さん:「リハビリだよ♪リハビリ♪」

私:「はい。。。ガクブル」

気持ちを切り替えた時の奥さんの強さにはいつも感服してしまいます。

奥さんだって怖いはずなんですけどね。

本当に感謝です。

その献身的な支えの中でも、また気持ちよく運転出来るようになるまでは半年の時間を要してしまいました。

温泉地まで電車で行き、現地で車を借りて運転をする訳ですよね。

地方ですから、車通りは穏やか。

リハビリには最適なんですが、対向車がたまに来るのが見えると。

やはりフラッシュバックするんですよね。

受けた衝撃と真っ白い光が頭の中で何度も何度もリピート再生されるんです。

幾度も運転する機会も設けましたが結局のところ、改善はしませんでした。

ただ、何度か車に乗るうちにフラッシュバックに慣れていくって感じです。

現在でも、車に乗る時は前日から緊張します。

身体が強張って、血の気が引きます。

何としても「安全運転」、「キープレフト」。。。

運転し始める時には必ず、全員のシートベルトを確認して、今から向かう場所と行き方、所要時間を言ってから車を発車させるようにしています。

これは自分を落ち着かせる為のおまじないに近いです。

 

 

■2020年、春 【新しい家族の誕生】

 

2019年、事故から3年あまりの頃、だんだんフラッシュバックとも上手く付き合えるようになってきました。

ジムニーと一緒だった頃に比べれば運転する機会は減りましたが、それでもまた運転できる喜びは大きかった。

そして兼ねてより望んでいた待望の「命」が奥さんのお腹に宿りました。

実は以前まで私も奥さんも子供はすぐに出来るだろうという勝手なイメージを持っていたんですが、これがなかなか難しく、容易くは授かりませんでした。

もぅ子供は出来ないんじゃないかと二人して落ち込む時期さえありました。

新しい「命」を授かり、自分達がこれから親になっていく。

この覚悟が足りないのか。。。そんな事を考えた事もありました。

そこで、神様にすがるべく訪れたのが鴻神社になります。

場所は埼玉県になりますので、東京からだと1時間30分程度かかります。

なぜこの神社にしたかと言うと、当時、綾野剛さん主演の「コウノドリ」がhuluで配信されていて、夫婦そろって大好きでよく観ていたんです。

我が子も「コウノドリ」が運んできてくれないかなぁ~と言いつつ、「コウノドリ」にまつわる神社を探していたら鴻神社に出会ったって感じです。

こちらで、子授け祈願をしていただき、なんと半年後に我が子を授かることが出来ました。

どこかおまじない程度に考えていた、ご祈願ですが、願いが通じたと感動してしまいました。

鴻 神 社

所在地

〒365-0076 埼玉県鴻巣市本宮町1-9

電車の場合:鴻巣駅より徒歩8分

■お問い合わせ

鴻神社社務所
電話番号:048-542-7293
FAX番号:048-543-2282

■参拝時間

ご祈祷(きとう)の受付は午前9時~午後4時30分
平日は予約するとスムーズです

■駐車場

10台

■御祭神

・スサノオノミコト
ハヤタマノオノミコト
・ワケイカヅチノミコト

■祈願内容

・子授け祈願
・安産祈願
・厄除け・方位除け・年祝い
・病気平癒祈願
・初宮参り
・初山祈願
・心願成就祈願
・交通安全祈願
・神前結婚式

その後、無事に安定期を迎えたので、我が子を授かったお礼参りと安産祈願を兼ねてもう一度参拝に伺いました。

そして2020年、春先。

元気な男の子が生まれました。

予定日を3日過ぎてはいましたが、病院の先生方の懸命なお支えと、なにより奥さんと我が子が命を懸けて頑張ってくれたお陰で初産で8時間というかなり早いペースでお産が進みました。

私は奥さんの出産に合わせて長めに仕事を休ませてもらっていたので、陣痛開始から出産まで全てを見届ける事が出来ました。

8時間という時間は初産にしては短いと先生方に言われましたが、私はもとより奥さんも一生に匹敵する程、とても長く感じました。

先生に両脇を抱えられ、大きな声で泣く我が子が見えた時、私は子供のように泣きました。

奥さんの頭を撫でながら「ありがとう、ほんとによく頑張ったね、ほんとにありがとう」と何度も言いました。

涙をぬぐいながら我が子のへその緒を切らせてもらい、奥さんの元へ我が子が運ばれていく。

我が子を初めて抱く奥さんの姿。

何もかもが神秘的で綺麗で、この世の何よりも愛おしく感じました。

今思い出しても涙が滲みます。

 

 

■生きる力【夢】

 

我が子が無事に生まれ、我が家が急に賑やかになりました。

奥さんとの会話は全て、我が子にまつわる事。

「何があったら便利かな?」「これは買っておいたら?」「どこで寝かせる?」

一つ一つ、我が子と自分達を生活の中で繋いでいく作業。

これは、ワクワクと不安の連続でした。

 

我が家で赤ちゃん準備の為に用意した物の記事はこちら
赤ちゃん用品のおススメ【実際に使ってみて良かったものまとめ】

 

なんにせよ全てが初めてな事ばかり、私も妻もかなりの心配症なので、最初は神経質になりすぎてお互いにピリピリする瞬間もありました(笑)

とにかく一生懸命。

そんな毎日でした。

私は職場の先輩、上司の強い勧めもあり、息子が生後2ヶ月の時に本社に育児休業を取得したいと申し出ました。

しかしながらまだまだ男性の育児休業に対する風当たりは厳しいもので、本社の理解が得られたのは、生後5ヵ月目の時でした。

 

育児休業取得に関しての詳しい記事はこちら
今の子育て世代の男性は育児休業を取得すべきである

 

ともあれ育児休業を取得出来た私は子育てにようやくちゃんと向き合う事が出来ると嬉しくなりました。

妻の為。

子供の為。

家族を守る為。

そういう気持ちで育児休業をスタートさせていきました。

生後5ヵ月を迎え、ちょうど離乳食がスタートするタイミング。

妻は疲れているであろう身体を懸命に動かして、離乳食を作る環境作りを踏まえて私に説明してくれたんです。

聞いてるだけで、正直めまいがしそうになりました。

こんなにも昼も夜も大変な毎日に加えて離乳食を作って与えていかなければならないのか。

子育てって。。。。大変なんだな。。。

以前、今の会社に入社した当初からお世話になっている3人のお子さんを持つ上司が言っていた言葉

「男は仕事に逃げられるからな」

この言葉が頭をよぎりました。

「男」ってズルい。

子育てを手伝えば「イクメン」と言われ褒められる。

でもママさんは子育てに付きっきりなのに褒められることはおろか、当たり前と思われている。

この会社や社会の認識と家庭の現実とのギャップが激しい事に心から落胆しました。

私も妻と同様に頑張る。

感謝される為ではなく、今の子育て世代の現状と環境全てを体感して「家族」がいる有難さを上辺ではなく心から感じたいと思いました。

そして奥さんが抱える悩みや楽しさを共有して共感したいと思いました。

 

でも子育てに入った最初の1ヶ月、2ヶ月は正直、奥さんを手伝う事はおろか私が足を引っ張っていたように思います。

 

■夜中に我が子が大泣きして起こされる毎日

:正直、心臓に悪いです。

■一旦起きるとなかなか寝てくれない毎日

:夜中に抱っこしながら笑顔でいるのは猫をかぶってても無理です。

■おむつ替えやお着換えですら手足を動かされて上手く出来ない毎日

:ズボンが特にカオスです。なんで脱ぐのーーーー!!!ってなります。

■ミルクをちゃんと飲んでくれない毎日

:ハイローチェアの背もたれを倒して飲ませてるのに、身体をくねらせて回ります。Why?ローリング?ってなります。

 

日に日に自分自身のメンタルはボロボロになっていきました。

子育てに頑張るはずが、子育てで自分のメンタルがすり減っている。

意味ない。

自分を見つめ直さねば。。。

そもそも自分がしたかったことって何なんだろう?

自分が描く、将来ってどんなだろう?

家族の理想形って何なんだろう?

自分の夢って何なんだろう?

そんな問いかけを自分にするようになりました。

その問いかけの答えを探す為のツールとして使った物に一冊の本があります。

妻が大好きで一度読んでみてと何年か前に言われていた本。

ひすいこたろうさんという方の著書である「あした死ぬかもよ?」という本です。

あした死ぬかもよ?

■著者

ひすいこたろう

■発行日

2012年12月15日 第1刷
2013年 3月10日 第5刷

■この本のメッセージ

人生を終える日、どんな気持ちになっていたら最高ですか?

ほんとにやりたいことをやる人生と、ほんとはやりたくないことをやる人生。
あなたはどちらを選びますか?(ひすいこたろう, 2013, p.2)

このような冒頭でこの本はスタートします。

勿論、答えは後者の「やりたいことをやる人生」ですよね。

でも、実際はどうだろうか。。。出来てない?

というか自分がやりたい事ってなんだっけ?

もはや自分自身の存在価値すら危うい事に気付かされる訳です。

社会に出て「仕事だから」と理由をつけてストレス溜める毎日

ストレスはしょうがないと諦める自分。

こんなアンケート結果があります。

次の質問は、アメリカで、90歳以上のご老人に聞いたものです。

「90年の人生を振り返って唯一後悔していることはなんですか?」

これに対して、なんと、90%の人が同じ答えでした。

それは。。。。。

「もっと冒険しておけばよかった」(ひすいこたろう, 2013, p3-4)

間違いなく自分もそうなるであろうとこの文を読んだ時に感じました。

後悔したくない。。。。

絶対に後悔したくない。。。

でもどうしたら後悔しなくて済むのか。。。

死は、生を完全燃焼させるための、最高の「スイッチ」にできるんです。

いつか死ぬ身であることがハートに落ちたとき、人は自分のほんとうの気持ちを取り戻す。

では、これから、「死」と向き合うことで、ほんとうの自分(本心)に会いにいこう。

人生最後の日に、どんな気持ちになっていたら最高ですか?

このままの生き方で、それは達成できそうですか?

できないとしたら、いつから生き方を改める?

この本では、人生最後の日に笑って死ねるための27の質問をあなたにプレゼントします。

人生は、どんな質問を自分に投げかけるかで決まります。

では、あなたを「死の世界」へ誘おう。(ひすいこたろう, 2013, p6-7)

ここから、27問の質問が待っています。

「死」を意識して一つ一つの質問に自分の本心で答えていきます。

ノートに書きだしながら自分を見つめてあげるんです。

質問に答えながら読み進めていくと、自分が何を大事にしていて、何にコンプレックスに感じていて、何を「夢」として生きていきたいのかが見えてきます。

今、現状での自分の答えが出てきます。

何にも束縛されていない、自分自身の素っ裸な答えです。

「死」を意識する事で今「生きる」意味がきっと見つかります。

 

私は全ての質問に答え終わるのになんと2週間かかりました。

答えていけばいくほど、自分が今まで抱えてきた悩みが溢れ、やりたかった事が見えてきて後悔の念に押しつぶされそうになったからです。

なんで。。もっと早く。。素直にならなかったんだろう。

なんで。。もっと早く。。行動しなかったんだろう。

悔みました。

仕事は安い給料で何の目標もなく、ただただ消化するように働く毎日。

入社してから早10年。

私は一体なにを成してきたのだろう。

そんな自責の念に苛まれました。

あまりに辛くなり途中で本を読むのを止めた瞬間もありました。

 

そして悶々と考えている時にこの本の一文が目に焼き付きます。

もし今日が人生最後の日だとしたら、今日やろうとしていたことをする?(ひすいこたろう, 2013, p190)

過去を振り返り、未来を案じ、他人と比較し自分を悲観する。

そんな事もあるでしょう。

人間ですからね。

でも、自分が今日死ぬのに今までと同じように過去を振り返りますか?

未来が不安だと嘆きますか?

他人と比較して落胆しますか?

 

全て無意味ですよね。

今日、死ぬならどんなことしても今自分が「したいこと」をやると思うんです。

恐らくその行動は人それぞれで、今までずっと会えなかった人に会うとか。

「ありがとう」を伝えるとか。

「夢」を叶える為に行動するとか。

 

いままで、自分に悲観し自責の念に苛まれている人でも、今日死ぬと心で理解すれば、その瞬間から行動する事が変わります。

「死」をちゃんと理解して意識する事で、今「生きる」行動が変わるんです。

私は奥さんに「読んでみて」と言われてから実際、自分から手にとって読むまで何年かかったか解りません。

どこか、否定的にとらえていたんだと思います。

 

もっと早く読むべきだったと後悔もしましたが、今読めている事に感謝しました。

今、育児休業を取得出来ている事に感謝しました。

今、子育て出来ている事に感謝しました。

今、奥さんが傍にいてくれる事に感謝しました。

今、両親に会える事に感謝しました。

そして「自分がやりたかった事」を改めて思い出しました。

自分の車でドライブしながら全国の神社、温泉地を巡りたい

これを「ジムニー」でやろうとしてたじゃないか。

今や息子にも恵まれました。

家族で行きたい。

「またジムニーに乗りたい」

そして一緒に成長していきたい。

それが私を生き生きとさせてくれる「夢」じゃないかと。

今日、今、この瞬間から「夢」に向かって歩み始めます。

やりたかった事をやる為に、今日から行動していくんです。

人生最後の日、あなたの心はきっと晴れている。
(ひすいこたろう, 2013, p238)

 

 

■まとめ

 

ここまで、私の「夢」に関して、時系列を踏まえて書かせていただきました。

人生はあっという間です。

”いつかやりたい”と思う事の”いつか”はきっと来ません。

常に周りの環境は変化し、自分に影響してきます。

流れに身を任せる事も瞬間的には大事な時もあるかもしれません。

ですが、”いつかやりたい事”が残っているなら、それは「今」やるべきです。

沢山あるなら一番、叶えるのが難しい事から「今」行動すべきです。

一番難しい「夢」こそ、自分をより素晴らしい人間へと変えてくれる力を持つからです。

そして今まで以上に「唯一無二」の存在として「生きる」事が出来ます。

さぁ羽ばたきましょう。

人生最後の日に笑う為に。

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