さて今回は、自分の中でもかなり強い思いがあるお題目になります。
今の子育て世代の男性は育児休業を取得すべきである!!
です。
実際に私は子供が生後5ヶ月目の時から育児休業を取得しました。
本来であれば生後すぐに取得すべきでしたが、仕事の都合で取得開始時期を延ばしていました。
今考えると、大事なのは家族だろ今すぐ育休取れ!と過去の自分に言いたいくらい後悔しています。
結論として育児休業を取得し人生観がガラリと変わる程良かったと心から言えます。
また妻にも良い変化が起きていて、お互いに話し合い見えてきた、育児休業を取得して変わった事を夫婦それぞれで3つずつ挙げてみたいと思います。
■育児休業を取得して変化した事
1. 食事
生後1週間程は私が仕事をお休みして傍にいれたのですが、その後から育児休業を取得するまでの4ヶ月間は子供の面倒を見れるのが妻一人になってしまっていたので、どうしても食事が菓子パンやフレーク等の簡単に手短に済む物になってしまいがちでした。
育児休業取得後は育児に私も参加できるので、その間に料理をする事が出来るようになり食事バランスも整いました。
2. 自分の時間が持てる
極端な言い方をすれば育児から離れる時間が出来て心に余裕が生まれたという事です。というのも私が育児休業をスタートしたその日から日々の役割を二つ作って分担をしました。
・家事担当: 掃除、洗濯、食事準備
・育児担当: 子供の世話
単純な分担ですが役割分けを行い、一日交替のローテーション制にしました。
そして子供の食事時間やお風呂といったタイムスケジュールをメモ書きでも何でもいいので書き出します。
書き出せたら今度は自分達の食事やお風呂、自分時間を書き込んでいきます。
そうする事で役割を分担しつつ、一日のタイムスケジュールを共有出来るのでお互いに次の行動が読めるようになります。
少し話が反れましたが、この役割分担を行うことで自分に余裕が持てるようになりました。
3. 精神的に孤独では無くなった
妻の心の叫びのようにも思えたこの言葉が、記事を書くにあたり正直な思いを聞いた私の心に深く刺さりました。
子供は可愛いです。愛おしいです。何よりの宝物です。
ですが子育てはキレイごとだけでは上手くは行きません。
本当に大変で辛いと感じる瞬間が少なからずあります。
例えば、新生児時期は夜中最低2回は泣いては起こされ、その度にミルクをあげないといけません。
6~7カ月頃にもなると、寝返りをうったり、自分で起き上がったり、ズリハイ等本当に少しでも目を離すと危ない程、良く動きます。
足をバタバタさせておむつ換えさえ大変になります。
子供の成長は驚く程に早いもので、日々どんどん多感になっていきます。
時には天使の笑顔でキャッキャッと笑い、時には雷のごとく泣きます。
子育てって本当に大変なんです。
妻は母としての務めだと、自分が寝不足になろうが、食事がまともに取れなかろうが私に弱音は言わず、子育てを頑張ってくれていました。
自分が育児休業を取り実際に子育てに参加すると本当に大変な事なんだと肌で感じ、自分が仕事でいない日は一人で子供と向き合ってくれていたんだと心から悟りました。
孤独では無くなった。
この言葉の重みは計り知れません。
1. 子育てに参加する事で父親としての自覚が生まれ、妻に心から感謝する
妻のお腹に命が宿った時、勿論嬉しかったのですがどこか実感が薄いというのが当初の自分でした。
自分は親になるんだなぁ。。。なんだかふわっと漠然としていたのが正直な所です。
父親として何をこれからしてあげればいいのか。。。
そんな密かな悩みを他所に妻はどんどん母の顔へと変わっていきます。
そして子供が無事生まれると当然のようにお世話をします。
妻と子供が笑顔でゲラゲラ笑っている所に私が仕事から戻り、子供を満面の笑みで抱き上げると失笑に変わります。
子:へへっ
私が泣きそうになります。
妻:「ほら♪パパ帰ってきたよぉ~♪嬉しいねぇ♪」
子:へへっ
この不思議な置いてきぼり感、もはや泣きたい。。。
この感覚がある時点ではまだ父親になれていなかったんだなと今思い返すと感じます。
妻の変化3の内容と重なってきますが、子育てに参加し子供と毎日、顔を合わせコミュニケーションを取っていると思う事があります。
子供は正直だから笑ったり、泣いたりしてるんじゃないって
自分を父親として、妻を母親として子供自身が心で理解して安心しているからこそ、今の気持ちを全力で伝えようとしているんだなと。
そのアピールを私達、親がちゃんと視線を下げて受け取ってあげないといけないんだなと。
この考えに気付かせてくれた子供と、これまで一生懸命向き合ってくれていた妻に心から感謝しました。もし育児休業を取得していなかったら父親としての在り方に気付くのはもう少し遅かったかもしれない。。そう思うと末恐ろしくてなりません。
2. 自分の時間が増えた
私は一般企業に勤めるサラリーマンです。
会社から給料を貰うと同時に自分自身の生き方や時間の大半を拘束されています。
当然、サラリーマンとして働く以上は致し方ない事ですが、もっと自由にこんな事がしてみたい♪というチャレンジ精神が長く勤めていると失わられていきます。大舟ならではの安定感ってやつかもしれません。
サラリーマンを決して悪く言う訳ではありませんが今まで独身時代からずっと仕事中心の生活の中で家族が増えていくと、どうしても仕事とプライベートで歯車が合わなくなるんです。
新しい環境に合わせて、今までの自分がアップデート出来ないんですよね。
会社が自分に合わせて変化してくれるはずもありませんから自分が変わるしかありません。
何を基盤にどう変えて行くのかは自分次第ではありますが、育児休業を取得して家族と長い時間を過ごす事で妻とも沢山話す機会が増えます。
子供とも沢山接する事が出来ます。
結果、自分を見つめる時間が増えます。
将来どんな家族でいたいだろう、子供にどんな背中がみせられるだろう。
人生で一番考えるべき大事な時間です。
3.会社での忖度が無くなる
育児休業を取得する前と後では自分の意志の強さが変わりました。
私も長く今の会社に勤めているので、上司同士の力関係や会社間の温度差、顧客関係などを踏まえると自分の個性として正直に意見する場面というのが年々少なくなっていきます。
いわゆる立ち位置を気にし始めるからです。
これを純粋に受け入れ続けると意見も意欲もない単なる作業人間になって行きます。
若干。。いや大分自分も作業人間になっていました。
何が大事なのかでさえ見失っている状態です。かなり危険ですよね。
まずそこに気付けるかどうか、そして仕事第一の考え方から家族第一にシフトできるかどうかがポイントだと思います。
自分の家族は自分が守る!というような考えが根幹にあると仕事面でも自分の意見を強く持つ事ができ、結果グループ内での意見交換や議題の揉み方なども変わり、新しい方向性が生まれてきたりもします。
また同じように子育てをしながら働く女性社員に対しても見方が変わり、応援と尊敬の気持ちが沸いてきて仲間意識もより一層強くなります。
自分として地に足を着いて自立できると言うのでしょうか。
家庭に合わせた仕事環境構築を考えることが出来ます。
子育ては本当に多くの事を学ばせてくれます。
■夫婦二人で子育てをする上での改善点
- 「二人体制での子育てを開始して見えてくる妻子供と夫のライフサイクルのズレ修正」
日頃、妻と子供は同じ時間軸で過ごしていますが当然夫である私とは違います。
まずそのズレを直す必要があります。
私が育児休業に入る直前、試しに明日育児担当をやってみようと私が言いタイムスケジュール等は特別決めずにやってみた事がありました。
朝6:00のミルクから始まり一日を過ごしていく中で、妻は妻で私に気を使いながら家事をしているので捗らず、私は私で子供のタイムスケジュールを把握出来ていなかったので時間配分が思うように出来ませんでした。
結果として子供のミルク時間や朝寝、昼寝時間、お風呂時間に至るまで全てがズレて上手く回りませんでした。
そもそも一日のタイムスケジュールを決めて共有していなかった事と子供の一日全体の流れを把握していなかった事が原因でした。
見切り発車はよくありませんね。
ましてや赤ちゃんですから時間通りに何かをするなんて無論不可能です、その時々で子供に合わせてこちらが一日の流れを変えて行く必要がありますよね。
だからこそ最初に子供中心のタイムスケジュールが必要になります。
紙に書き出して夫婦お互いに把握してから実際に動いてみて、調整しつつ慣れてきたらお互いの自分時間やお風呂のタイミング等を当てはめていけばよいと思います。
今この記事を書いているのは私が育児休業を取得して1ヶ月半が経過した時です。
一日一日同じ流れの日はありませんが、お互い常に次の動きを決めてから行動しているのでかなりスムーズに動けています。
■育児休業を取得する上での注意点
- 会社からの給与支給は無くなる
会社によって子育て制度について規則の定めは違うとは思いますが育児休業の場合は会社からの給与は支給されません。
私の会社も休暇ではなく休業になってしまうので給与、ボーナスも無ければ、年間の勤務日数にも数えられません。
但し会社からの支給はありませんが会社を通じてハローワークより育児休業給付金を申請すれば給与所得(額面)+交通費の67%が支給されます。
注意点としては支給は毎月入る訳ではなく2ヶ月に一回申請し約1ヶ月後に指定口座に振り込まれます。
少なからず実質無給期間がある事は認識しておく必要があります。
- 住民税を自分で振り込む必要がある
育児休業がスタートして暫くすると、役所より住民税の納付書が送られてきます。
一括もしくは分割のシートがありますので郵便局等で支払う必要があります。
口座振替もできますので必要であれば検討してみるのも良いかと思います。
■まとめ
今の子育て世代の男性の多くが育児休業を取得したいと考えていると思います。
しかし日本の育児休業取得率は過去10年を見ても女性は80%を維持しているのに対し男性は6%台とかなりの低水準です。
国としての手当体制がまだ万全ではない事も要因かもしれないが私は男性ならではの職場環境がかなり要因としてあると考えています。
私の職場でもそうでしたが自分の上司達はバリバリ働いてきた昭和世代の方々です。
良くも悪くも男性は仕事をして稼ぎ、女性は家事、子育てを頑張るというカラーが強かった時代です。
故に男性が育児の為に育児休業するという考えがそもそも無いんです。
社風として育児休業を推進し男性も積極的に取得出来る環境を作れている会社はまだまだ少ないと思います。
私の会社も男性で育児休業を取得した前例がなく、上司に申し出てから受理され実際施行されるまで随分と時間を要しました。
勿論、国の法律として認められている制度ですので会社側は「NO」とは言えません。
私が強い意志を持って押し切ればもっと早くに取得出来ましたが、職場に迷惑をかけてしまう罪悪感の中、上司からも快諾が得られないとやはり忖度してしまうのです。
会社という場所が人間をここまで弱くするんだなと今では感じています。
私と同じように育児休業を取得することに対して悩んでおられるパパさんは多いと思います。
ここは思考を変えて過去に取得した前例が無いなら、自分が取得して今までの会社の古い流れを変えるんだと。後に続く人達の為の道筋になるんだと考えてほしいです。
私の会社でも、自分が過去初めて育児休業を取得した2ヶ月後に取得した先輩がいます。
実はその先輩こそ私が当時、取得するか否かで悩んでいる時に自分の背中を強く押して下さった方の一人です。
個々が尊重される時代は既にきています。
周りを気にする必要は全くありません。
社会人としての決断力、父親としての自覚と家庭への愛を深める事が出来る。
これが育児休業を取得して感じた私なりの答えです。